本を読み始めたのは20歳を過ぎたころから。
最初は単純に知的好奇心を満たすために本を読んでいた。
知らないことを知るのが楽しかったといえる。知識が増えることで自分が何者かになったかのような錯覚を覚えたものだ。
だが、知識が増えても自分が救われるわけではないことがわかりはじめた。
そこから読書の方向性は変わり自分の為になる知識を求めた。正しい生き方を求めたといえるだろう。
哲学やら思想やら宗教やらいろいろ読みふけったが、結果として生き方がブレブレになった。
あっちとこっちで言っていることが違う。それを統合しようとしても土台無理な話。
統合できないなら誰かの言う人物像に自分を当てはめようとしてみる。
誰かの言う生き方に自分を当てはめようとする。
どれもうまくいかない。なぜなら自分の生き方をするしかなく、誰かのいう生き方ができるわけないのだから。
何のために個性があるのか、同じ人間がいないのはなぜか。自分の生き方をするためだ。
人生は誰かのマネだけで終われるほど甘くない。自分の生き方をするしかない。